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東日本大震災 津波被害と闘った人々の記録

 本書は東日本大震災において津波災害と闘った人々の記録です。本書は2部構成となっています。  第一部は、岩手県釜石市消防団の方々の活動です。釜石市消防団は津波により大きな被害を受け、八名の団員が殉職されました。震災当時の消防団の活動状況を記録した報告書等は多数刊行されていますが、これらの報告書にはひとりひとりの団員が各々の立場で感じていた悩みや葛藤など、個人の思いはほとんど記録されていません。そこで私たちは、公的な記録では残されることのなかった声を集めるために、釜石市消防団幹部を対象にエスノグラフィー調査を行いました。  釜石市消防団は、津波からの避難誘導や消火活動のように、消防団としての本来の任務で大きな役割を果たしていたと同時に、避難所の運営や被災者の困りごと解決などきわめて多様な役割を担い、被災者の生活を支えていたことも明らかとなりました。同時に、自分の命を心配する家族の存在とのはざまで、葛藤を抱え続けている団員の声も紹介させていただきます。